機能性ディスペプシア
かつて、慢性胃炎、神経性胃炎、胃下垂、胃アトニー、胃けいれんと呼ばれていた症状で、胃に潰瘍やがんなどがあるのではないかと疑うような胃もたれや胃の痛みがあるにもかかわらず、検査をしても病変が見つからない症状を、機能性ディスペプシアという。日本人の4人に1人は機能性ディスペプシアを持っているといわれており、身近にある症状である。
原因としては、胃の動きの悪化、胃の伸縮性の低下、胃酸の刺激を受けやすい、ピロリ菌による炎症、脳が敏感に感じやすくなっている、また、ストレスなどが考えられる。症状としては、食後のもたれ感や早期飽満感が週に数回以上起こる食後愁訴症候群、みぞおちの痛みや焼ける感じが起こりやすい心窩部痛症候群(空腹時にも起こりえる)の2種類がある。
(画像はWikipediaより)
ゼリアとアステラス、承認取得
ゼリア新薬とアステラスは、国内で共同開発をしてきた機能性ディスペプシア治療剤「アコファイド(R)錠100mg」(以下「アコファイド(R)錠」)について、ゼリア新薬が厚生労働省から製造販売承認を取得したと発表した。
本剤は、胃運動の低下および胃からの食物排出遅延を改善させ、自覚症状のうち食後膨満感、上腹部膨満感、早期満腹感を改善する。機能性ディスペプシアを適応症とする初めての治療薬で、世界に先駆け日本で発売されることとなる。用法・用量は、成人において食前にアコチアミド塩酸塩水和物として1回100 mgを1日3回、経口投与する。(堤朝子)
▼外部リンク
アステラス ニュースリリース 2013年3月25日
http://www.astellas.com/detail/100mg.html