医薬品の偽造や犯罪を食い止める取り組み
世界の大手製薬会社29社がインターポール(国際刑事警察機構)と手を組んで、偽造医薬品の被害の解決を目指すプログラムを開始する、と12日、インターポールが発表した。製薬会社からは、これから3年間、同プログラムを立ち上げるために450万ユーロの支援がされる。
WHO(世界保健機関)によれば、偽造・汚染、もしくは不法な医薬品の年間推定売り上げは4300億ドルにも上るという。発展途上国では、薬物供給のやもすれば半数が偽造品である可能性がある。
昨年、パキスタンでは109人もの心臓病患者が偽造医薬品により死亡している。
(インターポールホームページより)
オンラインで医薬品を購入する際はくれぐれもご注意を
今回、インターポールと世界各国の製薬会社の合意に基づいて、医薬品犯罪プログラムが開設される。これは、インターポールの医薬品偽造・医薬品犯罪 (MPCPC)ユニットに属し、医薬品犯罪の防止、及び違法行為に関与する組織の実態の解明と解体を目的とする。
もう1つの重要な目的は、近年増加するインターネットを利用した医薬品の購入者に、偽造医薬品の危険性に対して注意を促すことである。
2012年に、世界100カ国で繰り広げられた「オペレーション・パンジア5」では、違法な医薬品をオンライン販売する犯罪組織を摘発することを目的とし、結果として逮捕件数が約80、死に至る危険性がある偽造医薬品の押収が375万点、総額1050万ドル相当であった。(長谷川優喜)
▼外部リンク
Interpol: INTERPOL and pharmaceutical industry launch global initiative to combat fake medicines
http://www.interpol.int/News-and-media/
Huffington Post: Interpol, Dozens Of Drug Makers Ramp Up Fight Against Counterfeit Drugs
http://www.huffingtonpost.com/