戸田中央医科グループの災害時医療支援チーム
戸田中央医科グループは3月2日に災害医療支援チームの結団式を行った。戸田中央医科グループは関東を中心として、埼玉県にある戸田中央総合病院など25病院を運営している。
戸田中央医科グループは、2011年3月東日本大震災が発生した時に、80日間岩手県の山田町に医療支援チームを派遣した。この経験を生かすことと、グループ創立50周年事業として医療支援チームを立ち上げた。
結団式で挨拶をした副会長の中村毅氏は、「医療支援チームが活躍しないことが一番いいのだが、全国各地で災害が起きる可能性はこれからも高い。そのため災害が発生した時に、民間の医療法人も医療支援がすぐに始められるように準備しておく必要がある」と語っている。
医療支援チームの名称は「TMG-TDR」である。グループ内で参加者を募集した際に、医師が15人、看護師が57人、薬剤師が4人計194人が加入した。また今後も積極的に参加者を増やしていく予定である。
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将来的には海外派遣できるようにしたい
チームは埼玉、神奈川、東京の3つに分けて、それぞれにグループを構成する形である。国内で震度6以上の地震や、風水害、大規模な交通事故などの人為的災害が起きた際には、すぐにグループ内に災害対策本部を設置し、指示によって担当エリアの医療支援チームを派遣、傷病者に対して医療処置や被災医療施設の支援、巡回診療などを行なっていく。
また災害発生時には第一陣として医師、看護師、事務3人からなる先遣隊を派遣し、被災状況などを把握する。その後から1チーム6人の医療支援チームを状況を見ながら派遣していく予定である。このほかにも、通信用の衛星電話やユニフォームも準備している。
同グループでは、昨年3月に会議を設置してから何度も検討を重ねてきたが、それ以外にも1995年の阪神淡路大震災を機に設立された徳洲会グループのTMATの研修会に希望者を参加させてた。
将来は海外に派遣することも視野に入れており、語学の習得などを目的とする勉強会を開催する予定である。
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