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医療従事者(医師・看護師・薬剤師)が経験した公的補助の悪用例「生活保護受給者」46.6%、「子ども」17.2%

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2013年02月18日 AM11:00

QLifeとエス・エム・エスは、「医師」「看護師」「薬剤師」の3者に対して、「自身が経験した公的補助を悪用した不適切な医療機関の利用」について調査した結果を発表した。

「生活保護受給者によるもの」を46.6%の医療従事者が、「子どもによるもの」を17.2%の医療従事者が不適切な医療機関の利用を目にした経験が「ある」と回答。不適切な利用の内容としては、生活保護受給者では「過剰な受診」「必要無い量・種類の薬の請求」「実態とそぐわない入院希望」などの回答が多かった。また、子どもについては「コンビニ受診」「家族間での薬の使いまわし」などの回答が多く見られた。中には、明らかに転売目的で薬を希望したり、それを断った医師に対して“何かあったら責任取れるのか”と恫喝する等、悪質な報告もあった。以下に寄せられたコメントの一部を紹介する。

「生活保護受給者」の不適切な医療機関や医療資源の利用コメント抜粋

過剰な受診

  • 糖尿病のインスリン患者が、食費が無くなると、わざとインスリンを打たずに高血糖になり救急外来を受診し入院して、食費を浮かす。(医師)
  • 安易な救急車要請、時間外受診(医師)
  • 具合が悪くなると、すぐに受診する。風邪の時は症状の出ていないものに対しても処方してもらっていた。例えば、熱がでていないのに解熱剤や抗生剤など。また、整形外科では、慢性の膝や腰痛患者に対して、毎回、湿布薬や塗り薬・鎮痛剤を処方してもらい、余ったものを他人にあげたりわけると言っていた。(看護師)
  • ちょっとしたことでもすぐに受診。自己負担金がないため、「薬は先発品で。ジェネリックは嫌なの」等の発言あり。(薬剤師)
  • 残薬あっても、医師に言わず普通に処方して貰う。 大した事がないくらいの風邪でも受診している。 実際に「もしかしたら生活保護を切られるかもしれないから今のうちに入院して置いた方が良いか?」と相談された。(薬剤師)

必要無い量・種類の薬の要求

  • 家族、知人へ分け与える目的で必要以上量の処方を要求する。悪質な場合は症状を偽って処方を請うため、本当に必要かどうかの判断が困難な場合もある。(医師)
  • 数週分の処方をだしたのに、数日毎に薬を貰いにくる。特に湿布。そして他の医療機関でも同様に受診している。(医師)
  • 毎日点滴受診。睡眠薬、湿布、軟膏などの処方をやたら申し出る。(医師)
  • 医学的には不要と思われる薬を出して欲しいと言われて、いくら説明しても診察室に居座り、出すまで帰らない。(医師)
  • 蚊に刺されただけでも虫刺されの薬を買うとお金がかかるとか言って受診する。診察の際には必ずタクシーを利用し、バス等は使わない。(看護師)
  • 症状がはっきりしないまたは現在ないが来るのが大変と言われ、執拗に薬剤の処方を要求される。処方について断ると、何か有ったら責任を取ってくれるのかと医療者を脅かす事が有る。(看護師)
  • ジェネリック変更を(長所短所、医療費削減についても説明した上で)「タダだから関係ない」と拒否。過剰受診、薬が自宅に沢山あるのに、残薬調節を勧めても「余ったら捨てるからいい」。医療費とは関係ないですが、待ち時間に「パチンコ行ってきます。」・・・なんだか、複雑な気持ち。(薬剤師)

実態とそぐわない入院希望

  • 夜間に寂しくなり詐病で救急車を利用し病院で個室に入れろと叫び無理やり入院しようとする。(医師)
  • 大部屋だとうるさいとクレーム。個室で元気なのに何日も入院していた。(看護師)
  • さみしいからと救急車を呼び、救急で受信し、「熱っぽいからと入院したい」と言い張る。一応一通りの診察を強いられる。(看護師)

「子ども」の不適切な医療機関や医療資源の利用コメント抜粋

コンビニ受診

  • 必要以上の受診。ドクターショッピングをする。 子どものカルテで親の薬を出してほしいと言う。 無料期間が終わる直前に、必要のない検査や薬の長期投与を要求する。(医師)
  • 昼間医療機関を受診。すべて投薬を受け、なおかつ熱があると夜間診療所を受診。(医師)
  • 資格が切れそうななる前に、複数の医療機関を数日間の間に回り、最大量の投薬を受けストックしようとする。(医師)
  • ベッドから落ちたと、救急受診してきた。詳しく状況を聞くと、ベッドの柵から、マットレスにジャンプして転んだだけと判明。すでに、レントゲン・CTと撮った後の自白。(看護師)
  • 保護者の仕事の都合によるもの。「時間内は待つのが面倒」と終わってからの時間外受診を平然としながら言う。(看護師)
  • 「何回受診しても、タダだから受診した。」や、『ただのうちに手術する。」と、言う声をよく聞きます。(看護師)
  • 36.5度の体温でも夜間救急に受診する、泣いているといった症状ですぐに受診する。昼間行けないからと、救急外来に毎日受診する。(夜間救急では1日分しか処方されないから)(看護師)
  • 親御さんがお酒を飲んでるからとの事で、子どもの発熱で救急車来院したこと。(看護師)
  • 地域内で交代制で行っている夜間診療をかかりつけのように利用している。毎回診察する医師が変わることや、小児科でない医師が診察することの方が多いので患児にとってもデメリットだらけに。(薬剤師)

家族間での薬の使いまわし

  • 後に具合悪くなった場合の事を考えて、多めに受診したり、掛け持ちで同じ小児科を違う病院で見てもらったりしている。また、偽装離婚を打ち明けられたこともあった。(看護師)
  • 処方された薬が余ったからと兄弟間で回し飲み。症状が治まっていてもわざわざ受診に来る。(看護師)
  • どうみても母のでしょ?と思われる、ローションや保湿クリームが大量に処方されている。(薬剤師)

(QLifePro編集部)

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