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末梢動脈疾患患者の間歇性跛行にはラミプリルが有効と判明

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2013年02月16日 PM08:13

末梢動脈疾患患者が服用する2種類の薬の試験

間歇性跛行がある末梢動脈疾患患者に、ACE阻害薬のラミプリル、もしくはプラセボを24週間投与した結果、ラミプリルの方が患者の歩行機能とQOLが改善するということがわかった。この試験はオーストラリアBaker IDI Heart and Diabetes InstituteのAnna A. Ahimastos氏らが、JAMA誌に報告、2013年2月6日号に掲載されている。



末梢動脈疾患患者の約3分の1は間歇性跛行を経験すると言われている。そのためQOLが低下してしまうのだが、治療薬の種類は限られている。著者らは今回ラミプリルが間歇性跛行患者の歩行可能時間を延長するのかを調査するために、二重盲検ランダム化比較試験を行った。

(この画像はイメージです)

ラミプリルの方が間歇性跛行において有効



試験は08年5月から11年8月まで、オーストラリアにある3つの病院で実施した。対象者は末梢動脈疾患患者で足関節上腕血圧比が0.90未満。そして間歇性跛行の既往があり、過去6カ月間は状態が安定していた212人 である。

その中で高血圧の患者やアンジオテンシンII受容体拮抗薬またはACE阻害薬を過去半年以内に使用していた患者は除外した。登録した患者をラミプリル群とプラセボ群に無作為に分けて試験を行った。



評価の内容は、標準的なトレッドミルで測定した最長歩行可能時間と、疼痛なく歩行できた時間。患者の歩行機能を評価する質問票を用いて歩行距離、歩行速度、階段昇降の3つの要素を含める調査である。

間歇性跛行に対する効果が明らかに

ラミプリル群はプラセボ群に比べると歩行距離、歩行速度、階段昇降の3要素全てにおいて、スコアを改善していた。精神的側面では、ラミプリルはあまり影響を及ぼしていなかった。



ラミプリル群には血圧低下が認められたが、歩行時間に対する影響は血圧の高低関係なく認められた。

これまで、末梢動脈疾患患者に対するラミプリルの投与が、心血管イベントリスクを減らすということは判明していた。しかし今回の試験では、間歇性跛行に対する効果が明らかとなった。
(福田絵美子)

▼外部リンク

JAMA誌2013年2月6日号
http://jama.jamanetwork.com/article.aspx?articleid=1568251

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