スペインなど、地中海周辺の国では、1日の食事の中でも昼食のウェイトが大きく、総摂取カロリーの4割が昼食で取り込まれるそうです。
こうした背景を持つスペインで、減量プログラムと昼食時間の関係を調査したところ、昼食を午後3時過ぎに食べていた人では減量率が低いことがわかりました。
食事時間は、メタボリズムに何らかの関連があると見られており、以前はマウスを使った実験が行われたことがあります。同じ内容のえさを時間を決めて食べていたマウスよりも、好きな時間に食べていたマウスのほうが体重が増加したという結果が報告されていました。
1月末にInternational Journal of Obesityに掲載された論文では、420人の太りすぎの女性を対象に減量プログラムを実施し、調査を行っていました。参加者は栄養についてのレクチャーを受けるなどして知識を強化して、さらに食事内容や、食事回数を指示されました。食事時間については、特に制限を求めず、減量の状況と食事をした時間の関係を分析しました。
3時以降に昼ご飯を食べた人は8キロ弱の減量の成果が見られましたが、3時前に昼食を食べた人では10キロ近い減量に成功していました。とはいえ、この研究では関連が見られたけれども、どちらが原因でどちらが結果なのかまだ判別のつかない、鶏か卵かの状態です。
研究チームは、体内時計と食事時間が関連しあって、メタボリズムが変化するのではないかと分析しています。
忙しくて、なかなかお昼ご飯を食べられないという方、やせない原因はそこにあるのかもしれません。
▼外部リンク
Timing of food intake predicts weight loss effectiveness
http://www.nature.com/ijo/journal/
Time-Restricted Feeding without Reducing Caloric Intake Prevents Metabolic Diseases in Mice Fed a High-Fat Diet
http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/