ベーリンガーインゲルハイムの臨床データ
ベーリンガーインゲルハイム(Boehringer Ingelheim GmbH)は2013年1月29日、米国食品医薬品局(FDA)の肺アレルギー医薬品諮問委員会(PADAC)が、新薬承認申請(NDA)のために提出された臨床データで、慢性気管支炎や肺気腫を含む慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者の狭まった気道を拡張するオロダテロールの1日1回の気管支拡張維持療法の認可を勧告する、十分な証拠が示されたと発表した。
(Wikiメディアより引用)
諮問委員会は、臨床データで示されたオロダテロール5μgでの有効性および安全性の承認に賛成票を投じた。
オロダテロールはおおむね許容できるもの
諮問委員会の調査するフェーズ3のオロダテロール臨床試験の、48週間および6週間の投与試験の臨床データは、新薬承認申請(NDA)審査資料の一部で、オロダテロール1日1回5μg投与群が、プラセボ投与群または実薬投与群と比較して、中程度から最重度のCOPD患者の肺機能(1秒量)を少なくとも24時間に渡り改善するかを評価したもの。
これらの臨床試験は、臨床診療の患者を代表する患者集団で実施された。オロダテロールはおおむね許容できるものであった。主な副作用は、鼻咽頭炎、浮動性めまい、発疹、関節痛だった。試験に参加した患者は、試験期間中、長時間作用性β刺激薬以外の通常治療を継続することが認められていた。通常治療には、長時間および短時間作用性抗コリン薬、短時間作用性β刺激薬、吸入ステロイド薬、キサンチン製剤などが含まれていた。
新薬承認申請(NDA)審査資料として提出されたオロダテロールのフェーズ3臨床試験の全結果は今後の医学学会で発表される予定。
運動耐容能にオロダテロールが及ぼす影響を評価
オロダテロールの安全性と有効性を評価する48週間および6週間投与試験に加え、諮問委員会では、COPD患者の運動耐容能にオロダテロールが及ぼす影響を評価する、同様に実施された2試験の結果も審査した。
UCLA大学(アメリカ、カリフォルニア州)医学部のリチャード・カサブリ(Richard Casaburi)医師は「COPD患者では、動的肺過膨張により、しばしば運動耐容能が損なわれます。運動耐容能を改善することは、COPDの管理目標として非常に重要な要素です。」と話す。
(注)オロダテロールは治験開発段階にある化合物で、その安全性および有効性はまだ十分に立証されていない。
▼外部リンク
ベーリンガーインゲルハイム
http://www.boehringer-ingelheim.com/
ベーリンガーインゲルハイムジャパン
http://www.boehringer-ingelheim.jp/