すぐに搬送せず
2010年5月に神奈川県二宮町の自宅で生まれた男児が、呼吸障害のために低体温症となり、その後、搬送先の病院で治療を受けた際足に重いやけどを負い、指を切断する事故があった。
神奈川県警は、助産師と医師らを業務上過失傷害容疑で書類送検した。書類送検となったのは、分娩に立ち会ったセラビ助産院の助産師と、搬送先の秦野赤十字病院の医師2名。3人とも容疑を認めている。
助産師は、男児が羊水などを飲み呼吸障害に陥っていたが、すぐに救急車などで搬送せず、およそ2時間後に助産師の車で病院へ運んでいた。
男児は重いやけどで指を3本切断
秦野赤十字病院の医師らは、男児の体温を上げるためにドライヤーを保育器の中で使用した。
その際、男児に熱風が当たらないようドライヤーは上に向け、男児にはタオルを巻いていたが、足は体温を測るためにタオルを巻いていなかった。
男児の命は助かったものの、同年6月に右足の小指と薬指、左足の小指を切断している。
警察では、助産師の対応の遅さが低体温につながったとして、その責任は重いとしながらも、医師については、命を救うためにやむを得なかったとの見解を示している。
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