全国的に流行
インフルエンザの患者数、入院患者数が1月になって急増している。関東地方だけでなく全国規模で本格的な流行に入ってきていると国立感染症研究所は推定する。
全国約5000か所の医療機関の報告では昨年の第43週以降増加が続いている。1月7~13日の患者数は1施設当たり12.7、前週の3.91から大幅に増加、1月14~20日には22.58になった。都道府県別では多い順に群馬県(27.71)、茨城県(25.88)、千葉県(22.52)、栃木県(21.80)、福島県(20.74)、埼玉県(20.44)、佐賀県(19.97)、福岡県(16.71)だが、全県で増加している。
定点以外の医療機関を含めると、この1週間に受診した全国の患者数が推計で80万人。累計すると164万人になる。20代以上が65.0%を占める。20代・30代はそれぞれ約12万人、40代約11万人、0~4歳、5~9歳はそれぞれ約8万人。
全国約500か所の入院患者数は1月7~13日には前週の220人から621人と大幅増。2012年第36週以降の累積が1306人。年齢群別の多い順に、80歳以上407人、0~4歳243人、70代233人、60代132人、5~9歳103人と高齢者、年少児に顕著。
2012年第36週~2013年第2週に検出したインフルエンザウイルスは519検体。AH1pdm09が25件(4.8%)、AH3亜型(A香港型)451件(86.9%)、B型43件(8.3%)。大半がAH3亜型。
インフルエンザの予防策
同研究所はインフルエンザの予防策の筆頭はワクチンの接種、飛沫感染対策に咳エチケット、接触感染対策には手洗いなどの手指衛生を挙げている。
インフルエンザは、症状のない不顕性感染や感冒様症状だけの軽症例が少なからずあり、感染者も周囲も感染に気づかないことがある。集団生活施設では極力全員の咳エチケット(他人にうつさないためにマスクをつける)、手指衛生を行うようにと注意をうながしている。
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