C型肝炎
肝炎ウイルスとしてA型肝炎ウイルス、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、D型肝炎ウイルス、E型肝炎ウイルス、G型肝炎ウイルス、TT型肝炎ウイルスの7種が知られている。
そのうちC型肝炎は、肝炎を起こすC型肝炎ウイルスの感染により、6ヵ月以上にわたって肝臓の炎症が続き、細胞が壊れて肝臓の働きが悪くなる疾患で、以前は、輸血や血液製剤が主要な感染経路であったが、C型肝炎ウイルス抗体をスクリーニングできるようになってからほとんどなくなった。現在は、医療従事者の針刺し事故・入れ墨・覚醒剤静脈注射の回し打ちなどが多い。C型肝炎ウイルスには現在までに10種類以上の遺伝子型があることがわかっている。日本では1b型が70%と多く、続いて2a型 2b型多い。
潜伏期間は、30~150日、平均50日で、初期にはほとんど症状はないが、放置しておくと慢性化し、自然治癒は難しくなり、肝硬変や肝がんに進行しやすい。現在日本には100人に1~2人の割合で、C型慢性肝炎患者またはC型肝炎ウイルスのキャリアがいると推測される。
(画像はウィキメディアより)
ベーリンガーの第3相試験
ベーリンガーインゲルハイムはC型肝炎においてインターフェロンフリーの治療レジメンを検討する主要な第3相試験に最初の患者を登録したと発表した。試験には遺伝子型が1b型の未治療のC型慢性肝炎患者を約1,000人組み入れる予定である。本試験の裏付けとなっているのは、同様の患者集団を対象とした第2b相試験の結果、良好であったことに基づいている。
インターフェロンの使用により、治療期間が長期化し、重度の副作用の発現率も高く、患者の負担となっているため、インターフェロンフリーの治療方法は非常に重要である。インターフェロンの重度の副作用は、心不全、敗血症、白血球減少症、うつ、失明などであり、1999年以降、C型慢性肝炎による死亡者数が著しく増加している。
▼外部リンク
ベーリンガーインゲルハイム ニュースリリース 2013年1月18日
http://www.boehringer-ingelheim.jp/2013/130118.html