先端巨大症および下垂体性巨人症
先端巨大症とは、下垂体前葉に好酸性細胞の腫瘍ができ、そこから成長ホルモンが過剰分泌される疾患で、体の先端部(指、足指、鼻、耳、あご、前額など)が肥大し、汗をかきやすく、頭痛、視力低下、難聴、性機能障害がみられ、また糖尿病や高血圧となることもある。先端巨大症は成人してから起きるが、子供の時に起きる場合は、下垂体巨人症となる。発症頻度は100万人あたり40~60人程度と、大変稀な疾病である
(画像はウィキメディアより)
治療薬ソマチュリン®皮下注を発売
帝人ファーマは、先端巨大症および下垂体性巨人症の治療薬であるソマチュリン®皮下注を発売した。
本剤は、ソマトスタチン誘導体で、既に世界約60カ国で使用経験がある。長期にわたり効果が持続するため、投与頻度は、4週間に1度となっている。また、あらかじめ薬剤が注射器に充填された状態で包装・製品化されているなど、患者にとって服薬しやすい製品である。
用量の上限は120 mgまでとし、成長ホルモン濃度、IGF-I濃度及び臨床症状により、30 mg単位で適宜増減できる。承認時までの安全性評価対象64例中55例(85.9%)に、臨床検査値の異常を含む副作用が認められた。主な副作用は、注射部位硬結28例(43.8%)、下痢27例(42.2%)、白色便23例(35.9%)、胆石症16例(25.0%)、腹痛10例(15.6%)、注射部位疼痛9例(14.1%)であった。
▼外部リンク
帝人ファーマ ニュースリリース 2013年1月17日
http://www.teijin-pharma.co.jp/130117.html