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バクスター、血友病A治療薬の第2/3相試験の開始を発表

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2013年01月17日 AM07:13

血友病とは、先天的に凝固因子の第VIII因子または第IX因子がなく出血症状を起こす病気を指し、それぞれ血友病A、血友病Bと呼ばれる。第VIII因子または第IX因子が正常の5%以上残存していれば症状は軽度で、日常生活では気づかず、手術時や抜歯時に気づく場合が多い。因子が1%以下の場合に、著しい出血症状がみられる。

男児の5000~1万人に1人が血友病患者であるといわれ、血友病Aは血友病Bの約5倍と多い。

(画像はウィキメディアより引用)

バクスターの「BAX 855」

バクスターは、第1相試験の良好な結果から、血友病A治療用の治験薬「BAX 855」の第2/3相試験への成人患者の登録を予定し、FDAへ治験許可申請を行ったと発表した。「BAX 855」は、世界で最も広く使用されている遺伝子組換え型第VIII因子製剤「アドベイト」の半減期を延長することを目的に開発された。また、治験薬としては唯一の長時間作用型の遺伝子組換え型第VIII因子製剤である。

第1相試験の結果、「BAX 855」の半減期は、「アドベイト」の約1.5倍で、半減期の延長は、「BAX 855」を投与されたすべての患者において確認できた。両治療群を通して、8例の患者に11件の有害事象が報告されたが、いずれも重篤なものではなく、治験薬との因果関係は認められなかった。有害事象による試験の中止例はなかった。

予定している第2/3相試験は、多施設共同、非盲検試験で、米国の治療歴を有する成人血友病A患者100例以上を対象に2013年第1四半期中に開始する予定である。「BAX 855」による定期補充および出血時投与の有効性、安全性および薬物動態を評価する。

▼外部リンク

バクスター ニュースリリース 2013年1月15日
http://www.baxter.co.jp/2013/20130115.html

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