生活習慣病の薬剤のOTC化が了承
2012年に初めて、生活習慣病領域の医療用医薬品のスイッチOTC化が了承された。他にも生活習慣病薬がOTC化する可能性が高いため、軽症の場合はOTC薬を服用し、受診を控えるというような患者が増加するのではないかという予測がある。
厚生労働省は12年に、イコサペント酸エチル(商品名エパデール)のスイッチOTC化を了承した。対象としては、中性脂肪が基準値より多いため改善したいというような、生活習慣病を抱えている人である。
条件としては糖尿病や高血圧がある人に対しては販売しないということや、運動療法や食事療法などの指導を行うというものがある。また6年制課程を卒業した薬剤師が今後現場に出るということから、情報提供ができると考えられ、了承に至った。医薬品のOTC化が進められる背景には、医療費抑制する期待がある。
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日医はOTC化に猛反対
薬事分科会の了承に対して、日本医師会では猛反発の姿勢である。理由としては生活習慣病を予防するためには、運動療法や食事療法も必要である。そのため個人の判断ではなく、医師が医薬品を使うのかどうか判断をしなければいけないということである。
今後も生活習慣病の医薬品がOTC化される可能性が高いため、生活習慣病の患者が病院を受診することなく、市販薬を利用するのではないかという懸念がある。
そのため日本OTC医薬品協会は「薬剤師が患者の症状や製品の特徴、薬の内容などを十分理解して購入者に対して適切な情報提供が出来れば、生活習慣病の薬剤をOTC化することは可能だ」と述べている。
▼外部リンク
日本OTC医薬品協会
http://www.jsmi.jp