アスピリンを常用すると滲出型加齢黄斑変性のリスクが高い
アスピリンを日常的に使用している場合、常用していない人に比べると滲出型加齢黄斑変性(AMD)のリスクが高いということが、米Wisconsin大学医学部のBarbara Klein氏らの研究でわかった。この研究についての論文は、JAMA誌2012年12月19日号に載っている。
アスピリンというのは、鎮痛効果があるのだが、それ以外にも心血管イベントを予防するということで、幅広く使用されている。一方、高齢者の場合は心血管予防をするということで、アスピリンを常用している人が少なくない。
滲出型加齢黄斑変性というのは、主に高齢者が羅患することが多く、眼の網膜にある黄斑部に変性を起こす病気である。初期症状としては変視症として判断をする場合が多いが、眼科を受診をした際に、疾患に気づくことが多い。悪化していくとゆがみが強くなり視力低下や、中心暗点になり失明するケースもある。
(Wikiメディアより引用)
今後は滲出型加齢黄斑変性の予防について研究を行う予定
著者らは、ウィスコンシン州で行われていた住民ベースの長期研究のデータを利用して、アスピリンの日常的な使用と滲出型加齢黄斑変性の関係について調査をした。この研究では、1988~90年に43~86歳だった人々を対象としており、定期的にアスピリンを常用しているのか確認をした。
アスピリン常用している人は、滲出型加齢黄斑変性のリスクを小さいものであるが、上昇させるということが判明した。著者らは、今回の研究以外にももっと幅広く行われれば、アスピリンを常用した場合に、リスクが上昇する理由を明らかにし、予防策を考えることができると述べている。
▼外部リンク
JAMA誌
http://jama.jamanetwork.com/article.aspx?articleid=1486830