生活習慣病治療薬として初めてスイッチOTC化が承認された持田製薬の「エパデール」について、日本医師会と厚生労働省が協議し、販売時に用いるセルフチェックシートを修正していたことが分かった。修正後は、病院や診療所の受診が前提となる。これにより、エパデールの服用は、厳格な手続きをいくつもクリアした上で、初めて可能となる方向に大きく変更されることになった。9日、日医の中川俊男副会長が明らかにした。
エパデールのスイッチOTC化をめぐっては、昨年12月19日の薬事・食品衛生審議会薬事分科会で、投与対象の妥当性を確認するセルフチェックシートについて、当初内容に修正を加えることを条件に正式承認すること等を提案し、了承を得ていた。
今回、修正されたセルフチェックシートには、エパデールの服用が医療機関を受診した人に限られることを明記。初めて薬局を訪問した人で、健康診断等の中性脂肪値が150mg/dL以上だった場合も医療機関受診の有無を尋ね、受診していない人は服用できないことになった。受診した人は、その時期と医療機関名を記載するようにした。
さらに、受診の結果、医師からすぐに通院治療を始める必要はないと診断された人で、出血していない、手術の予定はない等の項目を全てクリアした上で、初めてエパデールを服用できることになった。2回目以降に薬局を訪問した人には、前回の購入時期、服用後の検査結果で中性脂肪の値が150〜300mg/dLの範囲に入っており、服用開始時の値から10%以上悪化していない範囲の人だけ勧めるとした。
チェックシートは申請資料の参考資料として添付されており、既に持田製薬は修正を了解済みという。