多方面からの要望があり開発
2012年12月25日発表によると、ゼリア新薬工業株式会社(以下、ゼリア新薬)は、「低リン血症」を適応症とする経口リン酸製剤「ホスリボン(R)配合顆粒」について厚生労働省から製造販売承認を取得した(有効成分:リン酸二水素ナトリウム一水和物および無水リン酸水素二ナトリウム)。
(この画像はイメージです)
一般的には低リン血症の治療法として、経口リン酸製剤と活性型ビタミンD製剤の併用療法であり、海外では経口リン酸製剤が市販されているのに対して日本では経口リン酸製剤がなかった。
そして、これらの疾患に使用可能な経口リン酸製剤に対する開発の要望が「日本小児腎臓病学会」「日本内分泌学会」「ホルモン受容機構異常に関する調査研究班」から「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」に提出されていた。
「低リン血症」について
腎臓からのリン排泄亢進や消化管からの吸収低下といった原因で「低リン血症」が長期にわたると、骨の成長および石灰化が障害され、骨変形や低身長、骨痛や筋力低下、偽骨折といった症状を来す「くる病・骨軟化症」を発症する。
「原発性低リン血症性くる病」「腫瘍性骨軟化症」「ファンコニ症候群」および「未熟児くる病」など、低リン血症の主な原因疾患であるの患者数は国内で合計 3,500 から 7,000 人程度と推計されている。
「日本小児内分泌学会」の協力のもと「原発性低リン血症性くる病」の患者を対象とした第3相臨床試験を実施してきたが、この臨床試験において有効性が確認され、安全性にも問題はないとの結果が得られたということだ。
▼外部リンク
ゼリア新薬工業株式会社ニュースリリース
http://www.zeria.co.jp/image/upimg/mv13564134091.pdf