脳梗塞患者は脳卒中を発症しやすい
脳梗塞患者に対して、抗血栓療法を有効に、そして安全に行うためには『脳卒中治療ガイドライン2009』に従って血圧管理をすることが重要である。
そのなかでは収縮期血圧140mmHg/拡張期血圧90mmHg未満を守るということが推奨されているのだが、この通り行うことによって脳梗塞の再発を防ぐことができる上に、脳出血になる確率を下げることができる、と国立循環器病研究センター病院脳血管内科の豊田一則氏は述べている。
脳梗塞になったことがある人は、脳卒中を再発しやすいということは一般的に知られている。そのため脳梗塞患者に対して再発を予防するために抗血栓療法を行う事が多い。
(Wikiメディアより引用)
血圧管理の重要性を強調
しかし虚血イベントを抑制するということや、出血イベントが増大するというリスクも抱えることになってしまう。さらにアジア人は、欧米人と比べると頭蓋内出血を発症する確率が高いということもすでに報告されている。
現在、どこまで血圧値を下げれば最適になるのかということを検証するために、2つの臨床試験が行われている。この2つの試験の結果が出れば、脳卒中患者の再発予防のための血圧目標値をどこに設定すればいいのかという問題が解決されるかもしれない。
また豊田氏は、試験結果が適当な血圧値はガイドラインの値よりも低い可能性があると語っている。 現在はガイドラインの目標値さえ守っていない患者が多いので、少なくとも140/90mmHg未満を達成するよう心がけたほうがいい、と降圧の重要性を強調している。
▼外部リンク
脳卒中治療ガイドライン2009
http://www.jsnt.gr.jp/guideline/nou.html
国立循環器病研究センター病院
http://hospital.ncvc.go.jp/section/f001/index.html