医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医療 > 医療従事者が手湿疹になった場合に、スキンケア教育を行うことは有効

医療従事者が手湿疹になった場合に、スキンケア教育を行うことは有効

読了時間:約 1分13秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2013年01月07日 PM08:13

医療従事者が手湿疹になることは多い

手湿疹がある医療従事者に対しパッチテストを行い、その結果を元に個別に手湿疹を二次予防するためのスキンケア教育や、カウンセリングを行うというようなプログラムが有効であるということがわかった。

これに関して、デンマークのRoskilde病院に勤務しているKristina Sophie Ibler氏らが無作為化試験を行った上で明らかとなった。論文は、BMJ誌電子版2012年12月12日に掲載されている。

医療従事者の多くは、手湿疹に悩んでいることが多い。2007年にデンマークの病院に勤務しているスタッフを対象にした調査では、3人に1人が1年の間に手湿疹になっていた。

医療従事者に対する一次予防のプログラムに関する有効性というのは知られているのだが、ニ次予防に関しては、有効で簡便なプログラムというのはこれまでなかった。
そのため著者らは医療従事者に対して、手湿疹のニ次予防プログラムに関する有効性を評価する無作為化試験を行った。

(この画像はイメージです)

手湿疹になった場合にスキンケア教育を行うと有効である

手湿疹のニ次予防プログラムでは、職場だけでなく家庭でのアレルゲンに関するスキンケア教育と、個別的なカウンセリングを行う。

手湿疹になった医療従事者に対しては、まずアレルゲンについて調べるパッチテストとプリックテストを行う。そこから日常生活や家庭内でのアレルゲンについても調査を行い、その後個別のカウンセリングで今後の対処法についての指導を行う。

アレルゲンを避ける方法としては、正しい手洗いや、指輪の着用を極力避ける、汚れがない場合は手洗いでなく消毒薬を使用する、水仕事や調理、または掃除をする場合には保護グローブを使用する、などがある。また重症になった場合には、皮膚科医を受診することが大事である。

▼外部リンク

BMJ誌電子版
http://www.bmj.com/content/345/bmj.e7822

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医療

  • 前立腺がん、治療決定時SDMが患者の治療後「後悔」低減に関連-北大
  • 糖尿病管理に有効な「唾液グリコアルブミン検査法」を確立-東大病院ほか
  • 3年後の牛乳アレルギー耐性獲得率を予測するモデルを開発-成育医療センター
  • 小児急性リンパ性白血病の標準治療確立、臨床試験で最高水準の生存率-東大ほか
  • HPSの人はストレスを感じやすいが、周囲と「協調」して仕事ができると判明-阪大