カナダのウェスタン大学の研究チームは、社会が人間の知能を測定する方法に関する探求を続けています。
同大のブレイン・アンド・マインドインスティチュートでは、ヒトの知能をIQテストで測定することは妥当ではないという報告を行っていましたが、今回は更に知能の測定の方法について踏み込んだ調査を行いました。
そこで、知能をどのように測定することがより正確であるかを探求しました。オンラインで10万人を対象に、短期記憶や意味づけ、言語能力などを調査したのです。対象者は同様に、日常生活習慣に関する状況についても情報の提供を行いました。
専門誌Neuronに発表されたところでは、認知能力には少なくとも、短期記憶、意味づけ、言語能力の3要素が影響し合っており、どれか一つをとってヒトの知性を説明することは不可能だそうです。
これは従来のIQテストによる知能測定の信頼性に疑問を投げかける発見となりました。研究チームは、IQテストを学校や職場などの社会で、知能測定の目安として用いることは適切ではないとしています。
この報告を受けて、専門家のひとりは
としています。
知能を数字で測定することよりも、それがどのように人生に影響を及ぼしていくのか、ということの意味を改めて考えさせられる人も多いのではないでしょうか。
▼外部リンク
CTV News ; ‘IQ’ as a measure of intelligence is a myth, says Western U. team
http://www.ctvnews.ca/health/
Newron ; Fractionating Human Intelligence
http://www.cell.com/neuron/abstract/S0896-6273(12)00584-3