テノホビルをB型慢性肝炎患者は合併をしやすい
抗ウイルス薬のであるテノホビルをB型慢性肝炎患者(HBV慢性感染者)に長期投与すると、B型肝炎ウイルス(HBV)の複製を抑制し続ける。そのためB型慢性肝炎患者の肝線維症と肝硬変が改善されるということが明らかになった。仏INSERM Beaujon病院のPatrick Marcellin氏らが、Lancet誌電子版に報告した。
B型慢性肝炎患者のうち15~40%が、肝硬変、肝不全、または肝細胞癌を発症する。世界的に見てもB型慢性肝炎患者のうち約半分が肝細胞癌症になっている。
そのうえ最大80%が肝硬変も合併しているため、B型慢性肝炎患者が他の病気を発症しないようにするにはどうしたらいいのかということを、今回の試験で明らかにした。
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テノホビルを長期投与すると肝硬変が改善
テノホビルは、HBVのポリメラーゼや逆転写酵素を阻害することができる核酸アナログで、現在はB型慢性肝炎患者とHIV-1感染者の治療に用いられている。
しかしこれまでHBVの複製を阻害する治療を長期間行った場合に、肝臓の組織がどのように変化をするのか、また影響が現れるのかということはほとんど明らかにされなかった。そのため今回の試験でテノホビル投与を長期投与することで、どのような結果になるのかを調査した。
著者らは今回、2件の国際的な二重盲検無作為化フェーズである3試験の延長試験で、得ることができたデータを分析した。その結果、B型慢性肝炎患者において、5年間のテノホビル投与は長期にわたるHBVを抑制することができ、線維症と肝硬変の改善が示された。
▼外部リンク
Lancet誌電子版
http://www.thelancet.com/journals/lancet/article/