喘息の悪化を5割低減
ユニ・チャームが小児科アレルギー専門医らと協力して、小児喘息の就寝時にマスクを装着する効果について研究を行った。その結果、マスクによって子どもの症状の悪化が5割低減することがわかった。
6歳から15歳までの男女31名を対象にマスクをつけずに就寝した日とマスクをつけて就寝した日のピークフロー値(十分息を吸い込んで思い切り吐いた時の息の速さ)と症状・治療内容を調査した。マスク装着時、喘息がコントロールされなかった日の発生率は約5割低減されピークフロー値も高かった。状態が悪いと、狭くなった気道から空気が通りにくいためピークフロー値は低くなる。つまり就寝時のマスク装着が症状の軽減に有効であると確認できた。
マスクと喘息
小児喘息の患者は推定年間100万人、小児全体の約5~10%と増えている。喘息の原因の一つにハウスダストなどのアレルゲンの増加が言われる。気道に吸引されるダストをブロックする手段にマスクが考えられるのだが、これまでほとんど検証されなかった。
今回の実証の理由として、マスクが鼻・のどからのアレルゲンの進入をブロックしたことや呼気の加温加湿で活発化した鼻腔内の繊毛運動がアレルゲン物質を排出したことが挙げられる。
専門医は、夜間の症状がある患者には、薬物療法に加えて就寝時のマスク装着を推奨している。風邪、インフルエンザ、冷気と症状を悪化させやすい季節に、手軽で効果的な対策となりそうだ。
▼外部リンク
ユニチャームニュースリリース
http://www.atpress.ne.jp/