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ヤンセンファーマ.抗悪性腫瘍剤「ベルケイド注射用3mg」皮下投与による新投与経路追加承認

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2012年12月24日 PM09:13

静脈内投与(Ⅳ)に対して非劣性を示す良好な臨床結果を示唆

12月21日、ヤンセンファーマ株式会社(以下、ヤンセン)は、製造販売を行っている抗悪性腫瘍剤「ベルケイド(R)注射用3mg(以下、ベルケイド)一般名:ボルテゾミブ」が皮下投与による新投与経路追加承認を取得したことを発表した。

(この画像はイメージです・Wikiメディアより引用)

今回の皮下投与承認は、2011年にThe Lancet Oncologyにて発表されたMMY-3021第3相臨床試験の結果に基づいて行われ、すでに承認取得している静脈内投与(Ⅳ)と同じ効能・効果「」での適応となり、患者に新たな治療選択肢を提供できることとなった。

MMY-3021第3相臨床試験

同試験は、1~3回の前治療歴がある患者222例を対象に、サイクル4までの全奏効率をプライマリーエンドポイントとしたランダム化非盲検非劣性試験で、皮下投与群と静脈内投与群に割り付け。

サイクル4までの全奏効率は両群ともに42%で、皮下投与の静脈内投与に対する非劣性が証明された。

一方、全般的な安全性プロファイルは両群とも同様だったが、全グレードの末梢性ニューロパシ―の発現頻度は皮下投与群、38%。静脈内投与群53%だった。

また、グレード3以上の末梢性ニューロパシ―の発現率は皮下投与群、6%。静脈内投与群16%だった。

腫瘍増殖抑制期間は、静脈内投与群の9.4カ月(中央値)に対し、皮下投与群で10.4カ月となった。1年生存率は、静脈内投与群が76.7%に対し、皮下投与群が72.6%であった。

ベルケイドについて

ベルケイドは、プロテアソーム阻害作用がある抗悪性腫瘍剤。日本では、ヤンセンが開発権を取得、「再発または難治性の多発性骨髄腫」の治療薬として開発され、2006年10月に製造販売承認を取得、同年12月より発売している。

2012年7月現在日本・欧米をはじめ世界97か国で承認・販売されている。

▼外部リンク

ヤンセンファーマ株式会社プレスリリース
http://www.janssen.co.jp/public/rls/news/4098

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