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子供のころの体罰は重大疾病を招く危険がある イギリスの研究結果

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2012年12月22日 PM01:43

お尻を叩くと病気に イギリスの研究結果

子供の臀部をたたくなどの児童虐待は、がん、心臓病、喘息などの疾病を招く可能性がある、と英国の研究者は示唆している。

(画像はイメージです)

ストレスを起因として発病

研究によれば、怒鳴られたり、臀部をたたかれたりした子供のストレスは、それが訴因となる生物的変化につながり病気を誘引している可能性があるということだ。

このことについて研究をしているのはイングランド・デヴォン州にあるプリマス大学心理学科のマイケル・ハイランド博士だ。彼の研究チームは、サウジアラビアで250人の健康な成人に子供の頃の健康状態についてアンケートをとり、現在の状態と比較した。

また、別の研究では、健康な人に比べてがんを持った人のほうが子供の頃に殴られた経験を持つ人の割合が70%高いという結果が出ており、ほかにも心疾患を持つ可能性が30%、喘息を持つ可能性が60%高くなっている。

精神的なダメージで成人後に発症

このことから、トラウマや虐待のような若年期のストレスが長期変化を起こさせ、後に病気にかかりやすくなる事がわかったとハイランド氏は述べている。

社会では体罰は通常の行為であり、教育の一貫として考えられている面もあるが、この研究は体罰の使用は虐待や外的障害と同じく、長期にわたる過度なストレスを与えていることになることを示している。

▼外部リンク

イングランド・プリマス大学 サイト
http://www.plymouth.ac.uk

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