カルシウムやビタミンDの豊富に取れる牛乳、飲み過ぎでフェリチン低下?
多くの子どもたちにとって、牛乳はカルシウムやビタミンDの重要な摂取源になっています。
ところが、カナダで1300人の子どもたちを対象に行われた新しい研究報告では、牛乳を飲み過ぎることは、貧血のリスクをわずかに高くするとの報告が、今月、海外の小児科の専門誌、Pediatricsに掲載されました。
フェリチン低下は正常範囲内、過度な心配は不要!
この調査では、就学前の子どもが毎日どのくらいの量の牛乳を飲んでいるかを調べ、体内の栄養吸収状況などを調べました。すると、牛乳を多く飲めば飲むほど、血中のフェリチンの割合が減少することが分かったのです。
血中フェリチンは、体内にどのくらい鉄分を蓄えられるかの指標になるので、フェリチンが低下すると体内の鉄分も低下していると解釈されるのです。1日にグラス2杯まででは、フェリチンの低下は見られないので、これを子どもが1日に飲む量の目安になるとしています。
とはいえ、フェリチン量は、低下しても正常範囲内であり、小さな子どもを持つ両親が極端に心配する必要はないとされています。ただ、体に良いからと言ってむやみにとっても、期待するだけの効果が得られないこともあるという一例程度に解釈すればよいそうです。
▼外部リンク
Pediatrics ; The Relationship Between Cow’s Milk and Stores of Vitamin D and Iron in Early Childhood
http://pediatrics.aappublications.org/content/early/2012/12/12/
CBC News ; 2 cups of milk enough for most kids
http://www.cbc.ca/news/health/