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薬剤師候補、自民2氏が当選―衆院総選挙、次期政権での活動に期待

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2012年12月19日 PM12:11

衆議院選挙の投開票が16日に行われ、自民・公明の地滑り的な大勝利となった。両党で3分の2を超える325議席を獲得し、民主・国民は約3年3カ月で政権の座から滑り落ちた。日本薬剤師連盟の推薦候補者もこの流れに逆らえず、自民の松本純、渡嘉敷奈緒美の両氏は小選挙区で当選を果たしたが、民主の三井辨雄、逢坂誠二、樋口俊一の3氏はともに小選挙区・比例区で敗れるなど、明暗が分かれた。

■民主逆風を受け3氏落選

民主連立政権に対する激しい逆風の中、この風を受け自民の松本氏(神奈川1区)は開票後、順調に票を伸ばし、民主前職の中林恵美子氏を5万票以上引き離す10万1238票を獲得し当選した。自身のブログで「多くの方に、多大なる護身をいただき感謝申し上げる。新しい自民党が信頼を得ることができるよう全力で取り組みます」とのあいさつを掲載している。

前回選挙で落選し、浪人生活を送っていた渡嘉敷氏(大阪7区)は、民主の藤村修官房長官を2万5000票近く引き離し敗ると共に、2位となった維新の上西小百合氏と激しいデッドヒートを繰り広げ、最終的に7500票の差をつける7万0361票を得て見事返り咲いた。

渡嘉敷氏は、「政治はやはり筋を通すべきだと痛感した」と、政治家が意志を貫く重要性を強調すると共に、「国際社会の中での信頼確立や経済の立て直しを行って、次の世代に元気な日本をバトンタッチしたい」と訴えかけた。

一方、風に抗しきれなかったのは民主の3氏。現職厚生労働大臣として挑んだ三井氏(北海道2区)は、小選挙区で5万5520票を獲得したものの、前回も戦った自民元職の古川貴盛氏に2万8000票引き離され敗れた。「大逆風の中で厳しい選挙戦となった。実績や次の目標をきちんと私自身で説明できなかった。本当に申し訳ない」と述べた。

逢坂氏(北海道8区)も7万7402票を得るものの、自民新人の前田一男氏に3万票以上引き離され敗れた。自身のブログで「多くの皆さんにご支援を受けたが、その思いに応えることができず、誠に申し訳ない。全て私の力不足」とした。

樋口氏(大阪13区)は、維新の西野弘一氏に大きく水を空けられ敗れた。3氏とも比例区は惜敗率で復活当選できなかった。

日薬連盟の推薦は受けていないが、薬剤師免許を持つ維新の西根由佳氏(大阪2区)は、小選挙区では敗れたものの、比例区で復活当選を果たした。前回に続きみんなから出馬した本田顕子氏(熊本2区)は、小選挙区・比例区とも敗れた。

■薬剤師党としては残念-児玉孝日薬連盟会長がコメント

基本的に筋を通して自民党支持を続けてきた中で、今回の結果を得たことは、全体としてよかったと思っている。しかし、薬剤師党という意味では、与野党とも支援すべき薬剤師議員がいるので、民主の3氏の落選は大変残念に思っている。

一方、渡嘉敷氏の復活については、大阪7区の厳しい状況の中で戦い、最初は非常に厳しかったが最後には勝利でき、大変うれしく思っている。(連盟推薦ではないが、)西根由佳氏も薬剤師で薬局に勤めたことがあると聞いている。ただ、非会員でもあり、関係作りについては今後の問題と思っている。

写真:当選確実の報道を見て万歳をする松本氏ら(藤井事務所提供)
写真:渡嘉敷氏

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