文部科学省が医師や製薬会社についてのシンポジウムを開催
医師と製薬企業の利益相反をテーマにしたシンポジウムが、12月8日に都内で開催された。今回のシンポジウムでは、日常の臨床や医学教育の現場において医師側、企業側の双方が現状についてや問題点を話し合った。
今回のシンポジウムの主催は、文部科学省にある「医学生・研修医と製薬企業との関係に関する調査研究」班である。 そのメンバーの一人である宮田氏は主催者として、医師と製薬企業ではどのような関係があるのかということについて、主な研究を紹介した。
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日本でも医師と製薬会社には関係性がありという結果
宮田氏が行った日本での調査内容としては、1年間に1回以上何らかのことがあったという医師は非常に多く、内容としては「ボールペンやメモ帳をもらった」、「製品説明会で出された弁当を食べた」「タクシーチケットを受け取った」などである。こうした製薬企業からの何らかの供与というのは、医学生に対しても一般的に行われている。
そのため 日本製薬工業協会の森田美博氏は、同協会が作成した「企業活動と医療機関等の関係の透明性ガイドライン」について説明を行い、ガイドラインの内容を確認してもらった。項目は細かいのだが、どれも日常的にあることである。しかしこのようなガイドラインというのは医療業界独特のものであるため、公開方法を設けるなどの対策をとっている。
今後の研究課題としては医師と製薬企業との関係についてや、医師へ直接インタビューをすることによって分析すること。またそれ以外にも患者への調査を行うことにしている。
▼外部リンク
シンポジウム:医師と製薬企業の日常臨床、医学教育における適切な関係を考える
http://jsme.umin.ac.jp/ann/jmse_an_120919_symposium.html