■病棟薬剤業務実施加算で
日本病院薬剤師会の北田光一会長は、本紙のインタビューに応じ、次期診療報酬改定に向け調査・検証が行われる「病棟薬剤業務実施加算」について、「本来、病棟で薬物療法の全責任を負うためには、要件の週20時間が重要ではない。常時、薬剤師が病棟にいることが大切であり、少なくとも昼間は病棟に常駐している形を早急に目指していきたい」との考えを示した。その上で、「本当にいい風が吹いている。人を増やすのは大変だと思うが、まだ今回の加算はステップに過ぎない。今は次のジャンプに向けた頑張り時だ」と強調。病棟業務の評価獲得へ発破をかけた。
病棟薬剤業務実施加算の算定状況を見ると、6月時点で503施設、直近で941施設が算定を申請したとのデータが得られている。北田氏は「一般病院が大半で、非常に算定施設が多いという印象だ」と実感を語る。6月時点の503施設にアンケートを実施したところ、人員増によって加算を算定している施設は3割にとどまることが明らかになった。7割の施設は、業務見直しなどで対応していたという。