北米では、飲酒人口は増加傾向にあり、健康を考えると飲み過ぎていると思うと答える人は、10年前の17%から22%へと増加しています。
一方で、ワインは体に良い影響があるなどの説もあり、お酒に関しての様々な「常識」や「神話」は、それが真実かどうかを探っていくと意外な事実に突き当たることもあります。
週末ドリンカーが信じたいこの説。毎日1杯ずつ飲むことと、週末に4杯から7杯飲むことを比べると、週末ドリンカーでは悪玉コレステロールが上昇する可能性が40%高まるのです。1週間で見るのではなく、毎日ベースで考えた方が良いでしょう。また、女性で1週間に14杯以上のアルコールを飲む人は、乳がんのリスクが30-60%高まります。
確かに、少量の飲酒は害がないという、学術研究も多く見られますが、安全策をとるに越したことはありません。妊娠に気づく前に飲んでいた分について、過剰に心配する必要はないという程度の解釈にとどめておくべきでしょう。
赤ワインに豊富に含まれるポリフェノールは、確かに抗酸化作用があり、様々なメリットがあります。けれども、これはワインに含まれるアルコール成分とは別のもの。アルコールを含んでいる以上、いくら飲んでも良いというわけではありません。
15歳未満で飲酒を初めた人は、21歳以降で飲酒をはじめた人たちよりも将来、アルコール依存症などの問題を抱える確率が6杯にも高まると言われています。そして、こうした人たちの大半が、家でお酒を飲むようになったと報告されています。
子どもが自分のことに責任を持つことが出来るようになるのは大切なことです。実際に飲酒をさせるのではなく、健康への影響など飲酒の害をしっかりと教えてあげるようにしましょう。
お酒を飲むことで、空腹に関するホルモンバランスが変化するため、実際には食欲がわくことが多いとされています。また、こうしたときは、健康的な食べ物よりも、味の濃いものや、ジャンクフードに流れがちです。
食事をとりながら、1-2杯をゆっくりと飲み、食卓を立ったらその後は飲まないようにするのが一番です。
痛み止めと一緒に飲んではいけないとは、多くの人が理解していますが、それ以外の薬も同様です。薬の効き目を必要以上に高めてしまったり、半減させてしまったりすることが多いので、薬を飲まなければいけない体調の時は飲酒は避けましょう。
アルコールはウィルスと戦う白血球の働きを弱め免疫の働きを低下させます。このため、むしろウィルス感染を起こしやすくなるので、風邪をひきやすくなると言えます。
風邪の予防で飲みたいのは、お酒類ではなく、免疫を活性化させるシナモンやナツメグ、クローブなどを使ったお茶などということになります。
お酒には、楽しい気持ちになったり、リラックスできたりという効果があるため、ストレスフルな生活をしているとつい手が伸びてしまいますが、やはり飲み過ぎは禁物。飲酒の機会が増える年末年始を控え、きちんとお酒についての知識を身につける必要があることを実感させられますね。
▼外部リンク
The Examiner ; Seven alcohol myths, smashed
http://washingtonexaminer.com/