日本ではみられない命に関わる感染症が存在
法務省によると、日本出国者は毎年1500万人を超えている。
世界の多数の国では、日本では感染の恐れがないような感染症がいまだ多く、命を脅かす存在だ。しかし、出国前にワクチンを受けるという認識は低く、厚生労働省は、渡航前には滞在先に必要な予防接種を受ける事を推奨している。
同省検疫所が開設するホームページ「FORTH」では、海外で流行している感染症などの情報を提供、19種類のワクチンについて接種が可能な医療機関の検索も可能だ。
トラベルクリニックの重要性
トラベルクリニックとは、渡航先に応じた予防策や正確な情報を提供し、広くサポートする医療機関。しかし11月19日現在クリニックは都市部に集中しており、24県は1か所も登録がない状況で、海外渡航のための予防接種施設は不足している。
その現状を改善しようと日本渡航医学会は、地方でのクリニック立ち上げ支援に向け、トラベルクリニックサポート事業委員会を昨年発足させた。
同委員会委員長を務める、久留米大学病院感染制御部の渡辺浩部長は、日本人の海外渡航前の予防接種に対する意識の低さを指摘、同施設設立の必要性を挙げている。
渡航前にはワクチンを
渡航ワクチン接種には健康保険などの公的医療保険は適用されないため、費用がかかる。しかし、命を脅かす感染症から身を守るためには、ワクチン接種は非常に有効である。
年末年始を海外で過ごす予定を立てている人も多いだろう。備えあれば憂いなし、楽しい旅行を台無しにしないためにも、渡航先に必要なワクチンは、ぜひ済ませてからの出国を。
▼外部リンク
日本経済新聞
http://www.nikkei.com/article/
FORTH/厚生労働省検疫所
http://www.forth.go.jp/index.html