慢性閉塞性肺疾患治療薬であるコリン薬が認証
慢性閉塞性肺疾患の治療薬、グリコピロニウム臭化物が製造に関する承認を取得して、新たに薬価として収載された。商品名はシーブリ吸入用カプセルである。
適応する疾患は慢性閉塞性肺疾患である慢性気管支炎や肺気腫である。これらの疾患で気道閉塞性障害があった場合に諸症状を緩和するという働きがある。用法や用量は1日1回1つのカプセルを、専用の吸入器具に入れて吸入をするということである。
慢性閉塞性肺疾患というのは、喫煙の習慣というのが一番の原因であり、肺の生活習慣病とも言われている。疾患は進行性のため時間が経つと、息切れなど日常生活に支障をきたすようになる可能性がある。そのため頻繁に酸素吸入が必要となることが多い。
世界では2億人以上の患者がいると推定
慢性閉塞性肺疾患の患者数は、2005年の時点で世界中に2億1000万人である。日本国内でも500万人以上が疾患を持っていると推定されている。 治療については国内だけでなく海外でも多くのガイドラインが作成されている。日本では『COPD(慢性閉塞性肺疾患)診断と治療のためのガイドライン第3版』が公表された。
薬物治療が主な治療法なのだが気管支喘息と同じく吸入製剤が中心である。特にその中でも長時間作用型抗コリン薬が、軽症だけでなく重症患者に対しても安定期までの第一選択薬として推奨されている。
今回承認されたグリコピロニウムは、チオトロピウムに次いで2番目の吸入用製剤となる。 臨床試験ではグリコピロニウム吸入製剤は吸入から5分後には改善効果を示すということと、作用が24時間持続しまた52週間にわたって安定した効果であるということが確認された。
▼外部リンク
COPD(慢性閉塞性肺疾患)の情報サイト
http://www.copd-jp.com