「有床」から「無床」への変更する施設が増える
厚生労働省は、「平成23年(2011)医療施設(静態・動態)調査・病院報告」の概況を発表した。
全国の医療施設は、前年に比べ 570施設の減少となり176,308施設。内訳として、「病院」は 8,605施設で、前年に比べ65施設の減少、「一般診療所」は 99,547施設で、277施設の減少、「歯科診療所」は 68,156施設で、228施設の減少となっている。
病床の規模別にみた施設数 では、病院は「50~99 床」が最も多く、2,190 施設(病院総数の 25.5%)となっている。
この1年間に病床の規模を変更した病院は 595施設あり、このうち増床した施設は 181施設、減床した施設は 414施設、一般診療所では、病床の規模を変更した一般診療所は 837施設あり、このうち増床した施設は116施設、減床した施設は 721施設(うち無床への変更 605 施設)、有床から無床への変更が多い傾向となっている。
(この画像はイメージです)
「小児科」「産婦人科」「産科」の減少止まらず
「小児科」がある一般病院は、前年と比べて63施設の減少の2,745施設、「産婦人科」または「産科」がある一般病院は、37施設の減少の1,395施設となり、1990年以降過去最低を更新している。
病院の常勤換算従事者数については、「医師」が、199,499.2人(前年と比べて2.1%、 4,131.1人の増加)、「看護師」 704,626.7人( 同3.2%、22,022.8人の増加) 。
病院100床当たり常勤換算従事者数は 120.6人で、職種別にみると、「医師」は 12.6人で、前年(12.3 人)に比べ 0.3 人増加し、「看護師」は、44.5人で、前年(42.8 人)に比べ 1.7人増加、「准看護師」は 9.7人で、前年(10.1人)に比べ0.4人減少となっている。
病院の人口10万人に対する常勤換算医師数は、156.1人で、都道府県別で最も多いのは高知県 (221.2人)、徳島県(201.9人)、都道府県別で最も少ないのは埼玉県(108.8人)、千葉県(121.3人)の順となっている。
福島県では病院の常勤換算従事者数が激減
東日本大震災の被害が大きかった岩手県、宮城県、福島県については、岩手県が病院3、診療所16、宮城県が病院5、診療所18、福島県が病院10、診療所66の減となっている。
病院の常勤換算従事者数については、福島県が特に減少が多く、医師が、57.2人、看護師は188.5人、准看護師は、551.7人の減少となり、福島県の病院の常勤換算従事者数は、前年と比較し 1,134.8人も減少している状況となっている。
▼外部リンク
厚生労働省
平成23年(2011)医療施設(静態・動態)調査・病院報告の概況
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/iryosd/11/
医療施設(静態・動態)調査・病院報告からみた岩手県、宮城県及び福島県の状況
http://www.mhlw.go.jp/toukei/