関節をならすことで、炎症が起こりやすくなる?
医学界には、「そんなことに目をつけたんだ!」と目を見張る研究が結構あるものです。
そのひとつが1998年に海外の関節炎とリューマチの専門誌「Arthritis & Rheumatism」に掲載された「関節をポキポキならすと関節炎になるという説の検証」、これと似たような説で指をならすと太くなる、というのもありますね。
300人以上の調査でも、指をならすことと炎症とは無関係
研究では、45歳以上の300人を対象に調査しました。いずれも神経的な病気や炎症などにはかかっていない人たちです。指をならす癖がある人はこのうち74人。
この人たちを観察したところ、指をならす人がそうでない人に比べて関節炎にかかりやすいという結果には至りませんでした。指が太くなるかどうかということについての検証結果は行われていない様子ですが、こちらも専門家の調査を期待したい所。
ちなみに、指や関節をならすというしくみは、関節の動きに伴い、関節の周りを満たしている液体の圧が変わるため、一時的に気泡が発生し、これがはじけるためです。ちょうど、シャンパンの栓を開けた時の「ポン」という音が出るのと同じ仕組です。
▼外部リンク
Scientific American ; Crack Research: Good news about knuckle cracking
http://www.scientificamerican.com/