日本脳炎接種後に、死亡した小学5年の男児(10)が、かかりつけ医の処方により、併用禁忌とされている2種類の薬を服用していたことが判明した。
日本脳炎ワクチンでの死亡例は2例報告されているが、どちらの子供も、てんかんや広汎性発達障害などに対する治療歴があったことが分かっている。
死亡例のうち、5~9歳未満の子供が急性脳症を起こし、1週間後に死亡した例は関連性の有無を判断する材料が不足しているが、2例目の男児(10)の場合は、平成24年6月からピモジド製剤とアリピプラゾール、9月から塩酸セルトラリンが追加され、3剤を服用していたが、ピモジド製剤と塩酸セルトラリンの併用は禁忌とされている。
(この画像はイメージです)
厚生労働省では、この薬の服用と死亡との関係について、慎重に調査を行っているが、5~9歳未満の子供が急性脳症を起こした事例については、別のウイルスが急性脳症の原因となった可能性があるとしつつ、因果関係がないとも言えないことから、今後も調査を行っていくとしている。
なお、10月31日に行われた専門家委員会では、ワクチン自体との関連性は低く、予防接種の中止の必要性はないと判断をしている。
なお、かかりつけ医は、ワクチンを接種したクリニックの医師とは別である。
【お詫び】併用禁忌薬剤を誤って表記しておりましたので修正しました。
▼外部リンク
厚生労働省
感染症分科会予防接種部会日本脳炎に関する小委員会
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/
塩酸セルトラリン(ジェイゾロフト)添付文書
http://www.packageinsert.jp/search/2/塩酸セルトラリン
アリピプラゾール(エビリファイ)添付文書
http://www.packageinsert.jp/search/2/アリピプラゾール
ピモジド(オーラップ)添付文書
http://www.packageinsert.jp/search/2/ピモジド