13年から14年度を目処に申請
10月17日、味の素製薬株式会社は高血圧症を適応としたCa拮抗薬シルニジピンとARBバルサルタンの配合剤、開発コード「AJH801」を、国内製造販売承認を申請したと発表した。
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シルニジピンは味の素製薬と、先発品「アテレック」を販売している持田製薬が共同開発し、現在 製造販売元されているバルサルタンに関しては、特許期間中であるが、2013年9月に物質特許が満了するため、13年度~14年度の上市を見越して申請した。本剤の臨床試験は持田製薬株式会社と共同で実施しており、製造販売承認取得後の販売は同社が行う。
従来品のとの違い
現在発売されている、シルニジピンを有効成分とする従来品「アテレック(持田製薬)」は、1日1回の服用で優れた降圧効果を示す持続性Ca拮抗降圧剤であるが、本品は従来品とは異なりL型だけでなくN型のCaチャネルもブロックするため、交感神経亢進による昇圧や、降圧時の心拍数増加を抑制する特徴を持っている。
また、バルサルタンは選択的AT1受容体ブロッカーであり、高血圧症治療で広く使われている。慢性腎疾患を有する高血圧症を対象とした大規模臨床試験では、患者の腎臓を保護する作用が示されている。
併用両方から配合剤へ
高血圧症患者は、高血圧症治療薬以外の薬剤を服用していることが多い。高血圧症治療では、単剤で十分な降圧目標を達成できない場合があり、シルニジピンとバルサルタンの配合剤を提供することは、服薬における利便性が高まり、患者の治療およびQOL向上に貢献できると同社は考えている。
▼外部リンク
味の素製薬 ニュースリリース
http://www.ajinomoto-seiyaku.co.jp/newsrelease/