モスクワのロイターによると、10月16日 ロシアのメドベージェフ首相から「ロシア政府の禁煙法案」内容が明らかにされた。禁煙法案には、「たばこ税の増税」「たばこ広告の禁止」などが含まれている。
(Wikiコモンズより)
現在、ロシアは中国に続く世界2位の喫煙大国であり、国民のほぼ3人に1人にあたる4400万人の喫煙者を抱えている。これは国民の40%弱、男性の約60%に該当する。
本法案は、ロシア保健省が策定、「たばこ税の増税案」「紙媒体でのたばこ広告の禁止」(現在は紙媒体でのみ可能)、が挙げられており、数日中にも議会に提出される見通しである。法案では、最終的に、カフェや公共スペースでの喫煙が禁止されることになっている。
同国では、喫煙が関連する原因での死亡は、毎年約400万人に上るとされていて、メドベージェフ首相は、禁煙に関してのビデオメッセージを作成「毎年、(たばこが原因で)大都市が1つ消えている計算だ。政府は禁煙政策を推し進めており、今日からその導入準備を開始した」と述べている。
また ロシア政府が進める禁煙政策に対し、市場の9割以上を占めるたばこ会社4社は、規制の緩和を求めるロビー活動を展開している。(JTインターナショナル、米フィリップ・モリス、英ブリティッシュ・アメリカン・タバコ、英インペリアル・タバコ)
現在、世界保健機関(WHO、本部・ジュネーブ)は、広告・販売のあり方など、たばこを世界規模で規制する条例の制定を進めている。喫煙による健康被害は、すでに世界共通の認識となり、欧米諸国を中心に、政府や企業は禁煙対策の推進を迫られてきた。世界禁煙dayなど、すでに世界的に広がりを見せている。
▼外部リンク
世界に広がる「禁煙法」(参考)
http://openweb.chukyo-u.ac.jp/~ieda/P-kinenhou.htm
2012世界禁煙デー 「たばこ産業の干渉を阻止しよう」
http://www.who.int/kobe_centre/mediacentre/forum/forum_wntd-2012/ja/index.html