知的障がいの原因の半分は遺伝子の突然変異によるもの
新しい研究結果によると、重症の知的障がい者のうち半分以上は非規則的な突然変異による遺伝子の欠陥によるものであり、親からの遺伝的障害ではないということが発見された。
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51人の子供とその親の遺伝子を調査
研究者たちはこの研究のために51人の子供とその親の遺伝子構造を調べた。その結果、55%以上のケースにおいて、障害に関係する欠陥遺伝子を親が持っているという事実は発見されなかった。
この研究に携わった専門家の1人であり、チューリッヒの遺伝子医学研究所の所長でもあるアニタ・ライヒ氏は以下のように述べた。
「このヨーロッパの研究結果は、知的障がいのある子供を持ち、次の子供にも同じように遺伝されてしまうのではないか、と恐れている親に希望を与えた。」
同じ障がいを持つ次の子供を持つ可能性は通常8%であるが、もし親たちが無秩序に起こる遺伝子の突然変異が原因であることを知れば、その確率は大きく下がるであろうと見ている。
また、研究により自閉症と遺伝子変異の関係に関する新事実が発見されたが、それによると、年配の男性が父親の場合、遺伝子突然変異によって自閉症を持つ子どもが生まれる可能性がより高いというものだ。
より緻密な研究も必要
ベルリンにあるマックス・プランク遺伝子細胞研究所所長のハンス・ヒルガー・ロパース氏は、この研究には携わってはいないが以下のように述べた。
「基本的に科学的根拠があるように見えるが、血縁関係にある両親の子供は省かれているため無秩序な変異に関してこの結果は偏向している。血縁関係の結婚がより通常に行われている地方の調査も含まれたより大きな研究が行われるべきである。そうすれば結果は違うであろう。」
とはいえ、この研究は確実に2%は知的障がい児が出生する原因を説明するのに有用だ。多くの知的障がいが遺伝なら、障がいを抱える子を持つ親は次の子供を持つことを避ける傾向がある。
ロパース氏はこう続ける。
「知的障がいを抱える人が子供を持つケースは少なく、遺伝子の欠損による知的障がい者の発生は時間と共に減少すると予想される。これに関する証拠は無いが、遺伝子の欠陥による知的障がいはその都度突然変異で補われると思われる。」
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