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国境なき医師団結核アドバイザー 薬剤耐性結核の深刻化を訴えるWHOの新たな報告書についての見解を述べる

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2012年10月23日 PM08:00
薬剤耐性結核、治療を受けても治癒率48%

(MSF)日本」10月18日発表によると、(MSF)の必須医薬品キャンペーンにおける結核アドバイザー、グラニア・ブリグデン医師が、世界保健機関(以下、WHO)が発表した『世界結核報告』(新版)について、見解を述べた。

(この画像はイメージです)

MSFは2011年に39か国で2万6600人の結核患者を治療した。そのち1300人がDR-TB患者であった。MSFは活動のなかで、器具や薬剤が適切ではないなど。日々結核対策で悪戦苦闘を続けている。

要旨

世界全体で患者の20人に1人の割合でしか薬剤耐性の検査を受けていないなか、今回の報告では、多剤耐性結核(MDR-TB)が緊急事態として深刻化しているのに、国際社会の対応は極めて不十分で、検査と治療の水準は衝撃的なほど低いままだと改めて記されている。

このような問題は氷山の一角にすぎない。薬剤耐性結核(DR-TB)の治癒率が48%程度なのは衝撃的である。よりよい薬が必要である。

懸念されることは、MSFの活動地の一部で、結核感染後に結核菌が薬剤耐性を獲得するのではなく、最初から薬剤耐性結核菌に感染する患者が増えていることだ。WHOの報告書によると、旧ソ連7か国における新規結核症例の少なくとも20%がMDR-TB。

半世紀ぶりに新しい結核治療薬が登場しそうなことであるので、各国政府や治療の提供者が新しい結核薬を効果的に導入する必要がある。

看護師が結核の子どもの家庭を訪問

国境なき医師団(MSF)は、中央アジアのタジキスタンで、子どもの薬剤耐性結核(DR-TB)患者を対象とした治療プログラムを提供している。

「国境なき医師団(MSF)日本」のホームページではこのタジキスタンでニュージーランド出身のシンディ・ギブ看護師が、子どもの治療をきっかけに家族の状況も確認する「家庭内結核プログラム」の一環で、同国内の各地で家庭訪問している様子を紹介している。

活動の模様のほんの一部ではあるが、ハードな活動の中で「私の任務は移動が多いが、この任務に就いて、タジキスタンの風景を隅々まで見られることを特別なごほうびのように感じている。」という言葉は考えさせられる。

▼外部リンク

国境なき医師団(MSF)日本/タジキスタン:子どもを薬剤耐性結核から救う――MSF看護師の1日
http://www.msf.or.jp/news/2012/10/5749.php

PR TIMES/国境なき医師団(MSF)日本プレスリリース
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/

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