岐阜県美濃市のクリニックで、日本脳炎予防接種を受けた10歳の男児が、接種の5分後に意識を喪失し、2時間半後に死亡していたことが分かった。
医師は適切な方法でワクチンを接種したと話しており、ワクチンは医薬品会社から受け取って10日以内のものだった。
予防接種後にクリニックの医師は、男児が別の病気で投薬を受けていたことを聞いたが、原因としては考えられないとしており、現在死因は調査中。
なお、一緒に接種を受けた9歳の妹に異常はなかった。
(この画像はイメージです)
日本脳炎の予防接種については、接種後に重い病気になった事例があったことから、2005(平成17)年度から2009(平成21)年度まで「積極的勧奨」は差し控えられてきた。
現在使用されているワクチンは、「ジェービック V」と「エンセバック皮下注用」の2種類で、「ジェービック V」は、平成21年6月2日から、「エンセバック皮下注用」については、平成23年4月から供給がそれぞれ開始されている。
厚生労働省では、「ジェービック V」の副作用として
(日本脳炎ワクチン接種に係るQ&Aより引用)
「エンセバック皮下注用」の場合では
(日本脳炎ワクチン接種に係るQ&Aより引用)
が報告されているとしている。
また、その他にショック、アナフィラキシー様症状、急性散在性脳脊髄炎(ADEM)、脳症、けいれん、急性血小板減少性紫斑病などの重大な副反応も報告されている。
厚生労働省では、第1期として「3歳から4歳までに6日~28日の間隔をおいて2回」、「その後概ね1年の間隔をおいて、4歳から5歳までの間で1回」、第2期として「9歳から10歳までの間に1回」の接種をすることを標準としているが、この男児は、今回が初めての予防接種だった。
▼外部リンク
NHK NEWS WEB
http://www3.nhk.or.jp/news/html/
厚生労働省 日本脳炎
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/
厚生労働省 日本脳炎ワクチン接種に係るQ&A
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/