サノフィは10月5日、画期的なORIGIN 試験の新たな結果を報告し、糖尿病予備群または早期糖尿病で、心血管系リスクが高い患者において、ランタス®(以下、ランタス)「一般名:インスリン グラルギン(遺伝子組換え)」は標準的治療に比べて目標血糖値レベル(HbA1c< 6.5%)を達成・維持する患者の割合が約3倍高い結果を発表した。
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インスリン グラルギンの使用で、HbA1cの年間中央値が5年間にわたって6.5%未満に保たれることの独立した予測因子であることが標準治療との比較で明らかにされた。また、治療開始時のHbA1cが低値なことも目標到達の予測因子である。
得られた新たなデータで、被験者を「年齢」「飲酒量」「うつ病」「治療開始時のHbA1c」「尿中アルブミン:クレアチニン比(ACR)」「糖尿病」「腹部肥満」および「握力」で層別に解析した。
インスリン グラルギンは標準治療に比べ全ての患者層で有効で、特に腹部肥満の患者(p=0.011)と握力の強い患者(p<0.001)において有意差が認められた。
ORIGINのサブ解析で得られた安全性の検討結果は、第48回 欧州糖尿病学会での発表には含まれていない。ORIGINのメイン解析では低血糖の頻度は低く、重度低血糖の発現頻度はインスリン グラルギン群では0.01例/患者・年、標準治療群では0.003例/患者・年であった。
全般的な低血糖イベントの発現頻度は、インスリングラルギン群は16.7例/100人/年、標準治療群では5.2 例/100 人/年であった。またインスリン グラルギン群の体重増加はゆるやかで、試験期間中の体重増加の平均値は3.5 ポンド(1.6 kg)だった。
本剤は最も詳細な検討が加えられ、長期的な有効性と安全性が確立した基礎インスリンといえる。ランタスの適応症はインスリン療法を必要とする糖尿病の治療であり、糖尿病予備群は適応症ではない。
サノフィ株式会社プレスリリースより
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サノフィ株式会社プレスリリース
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