患者は一時意識不明に
松本市の信州大医学部付属病院で、手術中に「局所麻酔」を注射すべきなのに、「止血用薬剤」を誤って注射する医療事故が発生しました。
患者は、その影響で心臓の動きが悪くなる「たこつぼ型心筋症」を発症しましたが、集中治療室で治療を受け、現在は快方にむかっているそうです。
医療事故は、2012年10月3日に発生しましたが、病院側は、3日中に患者と家族に謝罪をしています。
(この画像はイメージです)
薬剤名の確認をしていれば防げたミス
この患者は、足の血行が悪くなる「重症下肢虚血」のため、左足に脇腹の皮膚を移植する手術を受けていました。
手術前に担当医師は、0.5%に希釈した麻酔薬「リドカインE」計30ミリリットルを注射するはずが、看護師が誤って止血用に用意した0.01%のアドレナリン希釈液入り注射器を医師に渡してしまい、医師は3本分(各10ミリリットル)を注射してしまいました。
別の看護師が、アドレナリン希釈液が少なくなっていることに気がつき、ミスは発覚しましたが、手術は15分間と短いものだったため、予定通り皮膚移植を実施。手術が終わる間際で、患者の容態が悪化したそうです。
医師も看護師も、薬剤の確認を声に出して確認はしておらず、病院側は再発防止策を徹底したいとしています。
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