金属針の分離に伴うリスク
広島県に本社を持つ医療機器製造のJMSは針を抜き取る際に起こる医療事故を防ぎやすくした静脈留置カテーテル「セーフウイングキャス」を1日から販売開始した。
(同社プレスリリースより)
静脈留置カテーテルは患者の血管内に柔らかいプラスチックのカテーテルを送り込む際に金属製の針を血管に刺した後、金属針のみを抜き取り、分離する必要があった。
この際分離した金属針で医療従事者の針刺し事故が起きたり、カテーテルの接続部分から漏れ出た血液への接触や、接続部分の汚染による患者の感染リスクなど、医療器具としての安全性には改良の余地があった。
血管の損傷も起こりにくい
「セーフウイングキャス」は抜き取った針が分離されることなく本体内部に収納される新構造のカテーテルで、針が外部に露出する心配や血液漏れを防ぐことができる。
医療従事者にとっては針を抜き取る必要がないため、翼状針のように使いやすく、血管内には柔らかいプラスチック製のカテーテルだけが入るため、患者が動くことによる血管損傷や血管外への薬液漏れのリスクもない。
医療現場にも患者にも嬉しい新製品、JMSは病院向けに今後3年間で約10億円の販売を目指す。
▼外部リンク
プレスリリース
http://www.jms.cc/ir/press_release/2012/120927_01.pdf