治療抵抗性高血圧患者に大きな希望を与える一歩
日本メドトロニック株式会社は、治療抵抗性高血圧患者を対象とした「腎デナベーションシステム」を用いた「腎デナベーション術」の治験を、11施設(予定施設を含む)で開始したと発表しました。
治療抵抗性高血圧とは、生活習慣の修正を行い、利尿薬を含む適切な用量の3剤以上の降圧剤を継続投与しても、なお目標血圧まで下がらない症状で、この患者は、血圧をコントロールできている患者と比較し、心血管イベントの発症リスクが3倍も高いという海外の報告がありますが、今まで有効な治療法は確立されていませんでした。
そのため、日本メドトロニック社による治験の開始は、治療抵抗性高血圧の患者にとって、大きな希望となります。
(この画像はイメージです)
米国ではFDAの承認を取得するため、治験が進行中
腎臓は、血圧のセンサーの役割と血圧を上昇させるホルモンの分泌や血圧に影響する体内のナトリウム量を調節し、腎動脈の交感神経は、これら腎臓を介した血圧上昇メカニズムに関係しています。
「腎デナベーション術」では、この腎動脈外膜に存在する交感神経を高周波(RF)エネルギーで焼灼し、交感神経系を抑制することで、血圧を目標値に調整していく治療法として期待されています。
この治験で使用する「腎デナベーションシステム」は、2008年に欧州連合(EU)においてCEマークを取得し、欧州の一部並びにオーストラリアをはじめとした国・地域ですでに患者に使用され、米国ではFDAの承認を取得するための治験が進行しています。
治験実施施設(予定施設を含む)
・自治医科大学附属病院・沖縄徳洲会湘南鎌倉総合病院・京都大学医学部附属病院・大阪大学医学部附属病院・筑波大学附属病院・久留米大学医学部附属病院・熊本大学医学部附属病院・札幌医科大学附属病院・東京女子医科大学病院・弘前大学医学部附属病院・千葉大学医学部附属病院
・自治医科大学附属病院・沖縄徳洲会湘南鎌倉総合病院・京都大学医学部附属病院・大阪大学医学部附属病院・筑波大学附属病院・久留米大学医学部附属病院・熊本大学医学部附属病院・札幌医科大学附属病院・東京女子医科大学病院・弘前大学医学部附属病院・千葉大学医学部附属病院
▼外部リンク
日本メドトロニック株式会社
http://www.medtronic.co.jp/