医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医療 > 顔を形成する遺伝子を発見!科学捜査への応用も視野に

顔を形成する遺伝子を発見!科学捜査への応用も視野に

読了時間:約 1分9秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2012年09月21日 PM01:00
顔を形成する遺伝子、確認される

人の顔を形成する遺伝子を見つけ、人の容貌に関する重要な情報をDNAから予測することが可能となった。

(画像はイメージです)

1万人を対象に研究 ロッテルダムの大学で

研究によれば、顔の形に関する5つの遺伝子の発見は、犯罪科学に適用することが出来るだろうということだ。事実上、人の顔の形成に関する遺伝子については何も知られていない。

約1万人に対して行われた今回の研究結果が、Plos Geneticsに発表された。オランダ、ロッテンダムのエラスムス大学医療センターのマンフレッド・カイザー主任研究者は言う。

「人面形態学の遺伝子的理解に注目している。将来的に犯罪学に適用することも可能となる。つまり、誰かが残したDNAのみを使って個人の肖像を描くことが出来るようになると予測されている。」
DNAマップの開発 より精巧な肖像画を

研究者は、頭部の核磁気共鳴画像法()と、目印を付けて顔のパーツの位置関係を推定していくといった肖像法を使用した。そこで彼らは特定の顔型を持つ人に頻繁に見られる、遺伝子のわずかな変化を見つけるために考案されたゲノム関連研究を導き出した。

カイザー博士のグループはPRDM16、PAX3、TP63、C5orf50、COL17A1で知られる、個々の顔の形成に関する遺伝子の候補となるものを5つ突き止めた。

このことは特定の顔型を確定する可能性を意味するが、DNAの利用による完全な肖像を作成するためのDNAマップにはさらなる研究が必要だ。

とはいえ、髪と目の色を推定するのにDNAを使うことが出来るであろうという最近の研究結果と、年齢は血液から推測できるという2010年の研究と共に、犯罪科学分野において、強力で新しいDNAベースのツールが選択肢に加わるのに期待が寄せられている。

▼外部リンク

Plos Genetics
http://www.plosgenetics.org

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医療

  • 「働きすぎの医師」を精神運動覚醒テストにより評価する新手法を確立-順大ほか
  • 自己免疫疾患の発症、病原性CD4 T細胞に発現のマイクロRNAが関与-NIBIOHNほか
  • 重症薬疹のTEN、空間プロテオミクス解析でJAK阻害剤が有効と判明-新潟大ほか
  • トリプルネガティブ乳がん、新規治療標的分子ZCCHC24を同定-科学大ほか
  • トイレは「ふた閉め洗浄」でもエアロゾルは漏れる、その飛距離が判明-産総研ほか