電子カルテシステム自体に不具合はなし
名古屋大学医学部附属病院は、同病院で導入している富士通株式会社製の電子カルテシステムのカルテ開示用印刷プログラムに不具合があったため、印刷の一部に誤りのあるカルテを開示していたと発表しました。
電子カルテシステム自体に不具合はなく、印刷プログラムの問題であるため、診療に影響はないとしていますが、2012年9月10日時点で、誤りのある状態で印刷されたカルテ(写)は388件(不具合事象発生件数486件)で、患者数は259名となります。
(お知らせより引用)
画面表示とプリントアウトした内容が異なる
当然のことながら、画面表示される電子カルテの内容と、その印刷プログラムでプリントアウトされたものは同じ表示となるべきですが、この不具合では
・記載者が削除した記録は、灰色網掛表示されて印刷される仕様となっているにもかかわらず、灰色網掛表示されないまま印刷
・医師が取り消したはずの指示が、取消線が引かれずに印刷
・医師が同時に複数の指示を出した後、そのうちのいずれかの指示を取り消した場合に、全ての指示に取消線が引かれてしまった
・医師が取り消したはずの指示が、取消線が引かれずに印刷
・医師が同時に複数の指示を出した後、そのうちのいずれかの指示を取り消した場合に、全ての指示に取消線が引かれてしまった
という事象が発生しました。名古屋大病院では、
カルテ開示の信頼性が損なわれる重大な問題である。システム開発元とともに再発防止策を確実に講じ、再びこのようなことがないよう細心の注意を払う
としています。
▼外部リンク
名古屋大付属病院 診療録印刷に係る不具合について
http://www.med.nagoya-u.ac.jp/
本件の経緯と不具合の内容
http://www.med.nagoya-u.ac.jp/hospital/