痛みが少なく、しかも折れにくい針が実現
採血時に痛みの少ない樹脂製の針が開発された。世界初の樹脂製ランセット針「ピンニックス®ライト」だ。製造販売は株式会社ライトニックス。血液検査のために指先から採血する際の使用を想定している。針の寸法は横幅が0.25mm、0.4mm、0.6mm、0.8mmの4種類。
夏にはつきもの かゆ~いあの虫にヒントが
注目は針の先の形。穿刺針の形状を蚊の針に似せている。蚊に刺されてもほとんど痛みを感じないことに注目、先端部分をギザギザにすることで皮下組織との摩擦抵抗を減少することに成功。痛みの少ない針の開発につながった。しかも樹脂製なので人体への影響がなく、弾力性に富み折れにくい。
使い勝手、安全性ともマル、さらに将来は・・・
穿刺器具と穿刺針は一体化されている。ディスポーザブルタイプでひとつひとつが完全に密封された個別包装。密封包装されている限り無菌が保たれている。使用後は内部がロックされ、再使用することはできない。樹脂製なので使用後には焼却処分が可能で、廃棄処理の際の感染問題も解消される。
針に使用している樹脂は体内で分解しても人体に影響を与えない生分解性ポリマー(ポリ乳酸)。将来的には針に直接薬剤を封入し体内に送り込むなど、素材の利点を生かした活用法にも期待がもたれている。
▼外部リンク
ピンニックス®ライト
http://www.manufacturing-tech.com/jp/companies/027/img/pnf.pdf