香港では、低基準のヨウ素含有量が発見された日本製の粉ミルクを店頭から撤去したが、それを飲んだ乳児の検査をすると発表した。
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この動きは和光堂や森永乳業の粉ミルクから微量のヨウ素が発見されたことから始まったが、乳児が甲状腺や脳に障害を起こす可能性があると警告する。
香港政府の食品・環境衛生部門のスポークスマンは、約1000人の乳児に影響があるとし、乳児を政府指定の保険センターで検査を受けさせるように勧告している。また、政府は2社の製品を店頭から撤去するように命じ、14社の製品を無作為に検査することを発表した。
9ヶ月児以下用の販売禁止された製品からは、1/3とWHO指定水準を下回るヨウ素が発見された。食品安全センターの発表によると、このことは、乳児の甲状腺の異常を引き起こす危険があり、もし甲状腺の機能にわずかでも異常をきたしたら、脳の発達に影響を与える可能性があるということだ。
香港政府はこれからも他の製品の検査も続けていくが、日本製の粉ミルクは香港全体の3%を占める。
森永乳業社はこの件に関し、香港ではヨウ素測定基準が日本とは異なるため、同社の商品を販売する予定ないとし、今回香港で販売された商品は個人輸入者によって市場に流れたものと見ている。
また、もし他国で販売するときは、それぞれの基準に合わせて商品を適合させるので今回のような問題は生じないとした。
和光堂もまた、問題となっている商品を香港で販売する予定は現在のところはなく、また、現在販売中の製品も問題なく使用できるとしている。
健康に関して高い水準で法的な規制をかけているため、香港は中国人にとって粉ミルク購入のための市場になっている。
2008年にメラミンが含まれた粉ミルクにより約30万人が発病し、少なくとも6人の乳児が死亡したことにより、中国本土の酪農製品は大きな衝撃を受けた。メラミンはたんぱく質含有量を高く見せるために用いられた。
▼外部リンク
この件に関する詳しいニュースは以下のサイトで
http://www.japantoday.com
http://www.wakodo.co.jp/info/20120809.pdf
森永乳業 サイト
http://www.morinagamilk.co.jp