2012年8月8日発表
アステラス製薬株式会社は、下痢型過敏性腸症候群治療剤「イリボー錠」の追加剤形として開発中のYM060(ラモセトロン塩酸塩)口腔内崩壊錠に関し、男性における下痢型過敏性腸症候群の効能・効果について厚生労働省に承認申請をした。
YM060口腔内崩壊錠は、同社のWOWTAB技術を適用した過敏性腸症候群治療剤。口腔内で速やかに崩壊、水なしで服用可能で、高齢者や嚥下機能が低下した人、水分を制限している人にも有用である。
(画像はイメージです)
イリボー錠について
「イリボー錠」は、同社によって創製されたセロトニン5-HT3受容体拮抗剤。セロトニンは、神経伝達物質の1つで、消化管の運動に関係がある。
ストレスなどで遊離が促進されたセロトニンが、腸管神経にある5-HT3受容体を活性化、消化管運動を亢進させ便通異常を起こす。腸が受けた刺激によってもセロトニンが遊離し、求心性神経終末の5-HT3受容体に結合して脳に痛みを伝える。
同錠は、5-HT3受容体を選択的に阻害、消化管運動亢進にともなう便通異常を改善、大腸痛覚伝達を抑制し、腹痛・内臓知覚過敏の改善が期待できる。
同社はホームページで新薬開発について
「製薬新薬をつくり患者さんのもとに届けるまでには、長い年月と多くのプロセスが必要です。膨大な候補の中からくすりになりそうな化合物を見つけ出す「研究」にはじまり、臨床試験を行う「開発」、工場での「生産」を経て、くすりは患者さんの待つ医療現場へ届けられます。」
と述べている。
▼外部リンク
アステラス製薬株式会社ニュースリリース
http://www.astellas.com/jp/corporate/news/
イリボー錠添付文書
http://www.packageinsert.jp/search/イリボー