厚生労働省は、平成23年度肝炎検査受検状況実態把握事業事業成果報告書を公表しました。
調査は、20~79歳までの日本人74,000人を対象とした国民調査、組合健保・共済組合および船員保険を除く、協会けんぽを対象とした保険者調査、都道府県・特別区・保健所設置市を除いた全市町村を対象とした自治体に対して実施されました。
回答数は、国民調査では74,000件のうち23,720件(32.1%)、保険者調査では1,529件のうち992件(64.9%)、自治体調査では1,631件のうち1,216件(74.6%)となりました。
この調査により、肝炎ウイルス検査の受検については、本人は無自覚ではあるものの、肝炎対策の取組上、受検したと推察される「非認識受検者」を含めて、B型、C型とも約50%が受検していることが推測され、多くの国民が、肝炎ウイルス検査を受検していることになります。
しかし、「非認識受検者」は、「自己申告受検者」の2倍程度。これは、“陰性”であるため、本人に報告をしていないことが原因の一つと推測されています。しかし、“陰性”であることを、自分で認識することも、重要な肝炎対策の一環にもなることから、医療機関の協力が得られるような体制作りが、今後必要とも言えます。
なお、「非認識受検者」(受検したことに無自覚である)が多いと言うことは、肝炎ウイルス検査についての正しい知識が普及していないとも言えます。
どのような取り組みが、肝炎ウイルス検査の受検につながるかですが、有効的な取り組みしては、「受検のきっかけ」と作ることが挙げられています。またその場合、性・年代別に異なるターゲットに対して効果的な広報手段を選択していくことが重要であるとしています。
▼外部リンク
厚生労働省:平成23年度肝炎検査受検状況実態把握事業事業成果報告書等について
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002gd4j.html