先日7月2日に、アメリカのAsthmapolisの喘息管理のセンサーシステムとこれに関連するソフトウェアを承認した米国食品医薬品局(FDA)。(関連記事:スマホで喘息管理の時代到来、FDAが認可)
これにより患者の喘息がスマートフォンで管理できるようになると騒がれたが、今度は「錠剤の体内追跡デジタルセンサー」が承認された。FDAが「錠剤の体内追跡デジタルセンサー」に承認を出すのは、これが初めて。
今回承認を受けたのは、本社をカリフォルニアにおくプロテウス・バイオメディカル(Proteus Biomedical)が開発したIngestible Event Markers (IEM)。同社は、こうしたデジタル薬が介護の捉え方を変える時代が始まろうとしていると考えているそうだ。
「錠剤の体内追跡デジタルセンサー」とは、患者が飲む薬にセンサーチップを搭載させる技術。センサーチップは食品素材から作られており、胃液と反応して動き出すのが特徴だ。
チップが発信する信号は、皮膚に取り付けたパッチ型の受信機が受け取り、医療従事者に転送して体内の健康追跡状態を追跡する仕組み。
チップは非常に小さく、シリコンウェハーとビタミン類から作られているため安全性が高いそうで、高繊維食品のように体内を通過するという。
この技術により、薬の服薬を忘れてしまったり、服用したことを忘れて過剰服用することを防げることが期待されている。
また、このチップに搭載されたフィードバックシステムでは、心拍数や体位、身体活動なども他の健康状態も測定可能だという。採集されたデータは、患者自身だけでなく、介助者や医者が介護や治療のために使う事ができるとも考えられている。
▼外部リンク
Proteus Biomedical
http://proteusdigitalhealth.com/
Medical News Today:FDA Approves Ingestible Sensor That Tracks Health From The Inside
http://www.medicalnewstoday.com/articles/248557.php