KDDI株式会社と米TeraRecon, Inc. は2日、医療機関向けに協業で3日からクラウド型「リアルタイム3D医用画像ソリューション」の提供を開始すると発表した。
病院のCTやMRIから出力された大量の2D画像をもとに、クラウド上でリアルタイムに立体処理し、するPCやタブレット、スマートフォン等の様々なデバイスから3D医用画像の処理や閲覧が可能となる。
クラウド上で3D医用画像のリアルタイムな処理、閲覧が可能となるのは国内医療業界で初となる。
3次元画像の生成には頭部や腹部で300~500枚、体全体では2000枚程度と大量の2次元画像が必要となる。
KDDIでは昨年12月から、今年3月まで実用化に向けた実証実験を埼玉県の済生会川口総合病院で行い、データ送信の解析をし病院内のサーバ運用と比較した結果、360枚の送信に約30秒、1500枚の送信に約150秒、サーバーにおける画像処理を経て数秒から1分程度で3次元画像を閲覧できることを確認した。
KDDIの閉域網「KDDI Wide Area Virtual Switch」経由で画像をやり取りすることでセキュリティを確保し、医療機関側もクラウドシステムを利用することで運用保守に関する作業などの負担を軽減できる。
また、緊急時にはWiMAXを利用した閉域型リモートアクセスサービス「クローズド リモート ゲートウェイ」を使いインターネットを経由せずとも画像を閲覧することも出来るという利点もある。
月額利用料金は、1病院50万円からでKDDIでは特に中小病院での利用を見込んでいる。
院内にサーバーを設置しないこともあり医療機関側は、初期投資や保守・管理のための負担軽減も可能になりシステムのバージョンアップへの追加投資の必要もない。
▼外部リンク
KDDI ニュースリリース
http://www.kddi.com/
TeraRecon
http://www.terarecon.co.jp/